静寂の街

これは街の守衛の住宅。

一見した限りでは、ゴーストタウンはふつうの街に見える。タクシー乗り場があり、食料品店があり、誰かの洗濯物がバルコニーにかかっていて、窓が開いている。
けれど、建物にはスローガンが書かれている…「レーニン党はわれわれを共産党の勝利に導く!」…そして私は気づいたのだ。今でも開いている窓は、1986年の4月に春の風に開けられたままだということに。

構造的に安全ではなかったり、放射能が吹きだまっている場所はたくさんある。防護服を着た科学者でさえ、行こうとはしない場所がある。そのうちの一つは、「赤い木の森」で、もう一つは「ゴーストタウンの共同墓地」だ。ここに埋葬されている人の親戚は、人体と一緒に埋められた核のために、ここを訪れることができない。ここは地上で最も毒された毒された場所のひとつだ。

next page
center>